イタリアンパセリの性質と適した植え時
自宅の庭やプランターでイタリアンパセリを上手に育てる方法を覚えましょう。
苗から育てると手間がかからず、栽培の初心者にもぴったりです。
イタリアンパセリ基本データ
■栽培しやすさ:易
■分類:セリ科オランダゼリ属
■原生地:地中海エリア
■最も良い時期:6月~11月、3月~5月
■推奨される植栽期:春及び秋
春植栽:3月~5月に種を播き、5月~6月に植え替え、6月~11月に収穫
秋植栽:8月~9月に種を播き、9月~10月に植え替え、翌年3月~5月に収穫
■連作障害のリスク:有り(2年毎の交代を推奨)
■理想の発芽温度:15~23℃
■生育適温:15~20℃
イタリアンパセリの特長
地中海沿岸原産のイタリアンパセリは、平たい葉を持ち、クローバーやコリアンダーに形が似ています。
欧州では普通のパセリよりもポピュラーで、そのやわらかく苦味の少ない葉と茎は、イタリア料理や西洋料理、新鮮なサラダに最適です。
種から育てる場合は時間がかかるので、苗の購入が簡便であり、プランターでの育成も適しています。
主なイタリアンパセリの種類
販売されているイタリアンパセリには、「イタリアンパセリ」や「ハーブ・イタリアンパセリー」などの種類があります。
イタリアンパセリ栽培のポイント
・日光がよく当たり、排水と通風が良い場所で植えること。
・乾燥を防ぐため、土が乾燥したら水をやること。
・植物の生育具合を定期的に観察し、必要なら肥料を加えること。
適正な植栽期間
植栽期間は品種や地域により異なるため、種のパッケージや園芸店での情報をチェックすることが大事です。
関東地方での植栽タイミング
春の植栽:3月~5月に種まき、5月~6月に植え替え、6月~11月に収穫
秋の植栽:8月~9月に種まき、9月~10月に植え替え、翌年3月~5月に収穫
イタリアンパセリの連作障害について
連作は土壌のバランスを崩し、植物の生育や病害虫の発生リスクを増加させるため、同じ場所での継続栽培は避け、1~2年おきに場所を変えることをお勧めします。
プランター栽培では、定期的に土を新しくすることが大切です。
イタリアンパセリの植え方とコツ(庭園と鉢植え)
イタリアンパセリの栽培には、園芸店やDIYショップで購入できる苗を使用するのが便利です。
選ぶ苗は、本葉が5~6枚以上あって茎が太く、葉の色が濃いものが望ましいです。
また、健康状態や害虫のチェックも忘れずに行いましょう。
鉢植えでの育て方
イタリアンパセリは種から育てることもできますが、育った苗を使用する方が手軽です。
一般的には、65センチメートルの鉢に3株、直径21センチメートルの7号鉢に1株を植えます。
土の選び方
イタリアンパセリは連作障害を防ぐため、新しい土を使うことが推奨されます。
ホームセンターで売られている野菜用の培養土を使うと、土づくりが楽になります。
鉢植えの場合は、良い排水を確保するために鉢底に石を敷き詰め、その上に培養土を8分目まで入れるのが一般的です。
種まき方法
種からイタリアンパセリを育てる場合、3号サイズ(直径9センチメートル)のポットに種をまきます。
ポットに土を入れたら、浅く3箇所くぼみを作り、各くぼみに2~3粒の種を蒔きます。
種が薄く土に覆われるようにしてから、軽く押し固めて水をたっぷりと与えます。
植え替え方法
購入した苗や自分で育てた苗を植え替える時は、苗のポットよりも大きめの穴を掘り、苗の根鉢が土の表面と同じ高さになるように植えます。
植え替えた後、周囲の土を押し固めて根鉢と土の接触を良くし、しっかり水やりをします。
鉢やコンテナは、夏の直射日光を避け、風通しの良い場所に置くことが大切です。
イタリアンパセリの手入れ方法
イタリアンパセリの育て方では、適切な水やりと肥料の管理が重要です。
水やりのコツ
イタリアンパセリは乾燥に弱いため、水分保持と雑草予防のために株の周囲にストローを敷きます。夏の間は特に、暑い昼間を避けて早朝や夕方に水やりをすると良いでしょう。
鉢植えの場合は、植え付け後の初めの1週間は特にたっぷりと水を与え、その後は表面の土が乾いたらしっかりと水をあげてください。水は鉢底から流れ出る程度になるまで与えると適切です。
肥料を与えるタイミング
イタリアンパセリに十分な肥料が行き渡っていないと葉が黄色くなるので、植物の見た目と育ち具合をチェックしながら肥料を足していく必要があります。
鉢植えで育てる場合は、植え付けから2週間後に化成肥料を1株につき約10グラム撒き、土と軽く混ぜ合わせます。その後、2~3週間ごとに同じ量の肥料を追加し、土に混ぜ込んでいきます。
イタリアンパセリの最適な収穫時期
イタリアンパセリは、高さが20センチメートル程になり本葉が12枚以上になったら収穫の準備が整います。
収穫時には、株の根元から2~3センチメートルの部分を残し、外側の大きい葉から順に切り取っていきます。
切り取るときはハサミを使い、植物に無理な負荷がかからないように気をつけましょう。
収穫はほどほどにして、株には約10枚の葉を残し、再び生長するための力を保持させます。
収穫後は、植物の状態をチェックし、必要であれば追肥を施してください。