パクチーの特徴と適切な育成シーズン
家庭でパクチーを育てるのは、初心者にも向いていて、庭やプランターで気軽にできます。
パクチーは手軽に始められる家庭菜園向けの野菜です。
パクチー(コリアンダー)の基礎知識
■育成の易しさ:★☆☆☆☆(簡単)
■分類:セリ科コリアンダー属
■原産国:地中海周辺
■旬:5月から11月
■播種に最適な時期:春
春の栽培:3月から5月に種をまき、4月から5月に植え付け、5月から11月に収穫
■連作障害の可能性:あり(2年に1度の間隔をおく)
■発芽に適する温度:約20℃
■生長に適する温度:15~25℃
パクチーの特徴
パクチー(コリアンダーとも呼ばれる)は地中海地域が原産で、古代エジプト時代から薬用や香辛料として栽培されてきました。
英語では「Coriander」、タイ語では「パクチー」、中国語では「香菜」と称されています。
独特の強い香りを持つパクチーは、特にエスニック料理で重宝され、サラダ、スープ、肉類や魚類の料理に幅広く使用されています。
寒さや害虫に強いため、初心者でもプランターで簡単に栽培でき、スペースもあまり取りません。
パクチーの主な種類
市場では、「コリアンダー」、「パクチー」、「香菜」などの名前で種や苗が販売されています。
パクチーの栽培アドバイス
・良好な日光、排水性、風通しを確保した場所を選ぶ。
・直根性を持つため、植え付け時は根を傷つけないよう注意する。
・乾燥しやすいので、土が乾いたら水を適量与える。
パクチーの適切な栽培時期
栽培時期は品種や地域によって変わるため、種の包装や販売店で確認することが推奨されます。
関東地域での栽培時期
春の栽培:3月初旬から5月初旬に種まき、4月初旬から5月下旬に植え付け、5月下旬から11月初旬に収穫が可能です。
パクチーの連作障害
プランター栽培の場合、連作を避けるため新しい土を使うことが推奨されます。
パクチーの栽培方法
パクチーは、自宅で種から育てたり、園芸店やホームセンターで苗を購入して育てたりすることができます。
プランターで育てる方法
プランターを使う場合、深さ20cm以上のもので4~5株、または直径15cmの5号鉢に1株が適しています。
パクチーは種から育てることが可能ですが、少ない数を育てる場合は、手間を省くために市販の苗を利用すると良いでしょう。
土壌の準備
連作障害を防ぐため、新しい土を使用することを推奨します。
野菜用の培養土はホームセンターで手に入り、これを使えば土作りが簡単になります。
排水性を高めるために、プランターの底には鉢底石を敷き詰め、その上に野菜用培養土を約8割入れます。
種まき
プランターでパクチーを育てる場合、直播き(点播きや線播き)やポット播きが可能です。
種のまき方は、畑での栽培と同様に行います。
植え付け
ポット苗を植え付けるときは、ポリポットよりも大きめの穴を掘り、根鉢を傷めずに植え、土の表面が根鉢の上端と同じ高さになるようにします。
植え付け後は、根元の土を寄せて軽く押さえ、根鉢と土がしっかり接触するようにしてから、たっぷり水を与えます。
プランターや鉢は日当たりと風通しが良い場所で管理し、梅雨時は雨の当たらない場所へ移動し、夏は直射日光を避けましょう。
パクチーの管理方法
パクチーを健康に育てるためには、水やり、肥料の追加、花芽の除去が重要な作業です。
水やりのコツ
プランターでパクチーを育てる場合、苗がしっかり根付くまでの最初の1週間は、たっぷりと水をあげることが大切です。
その後は、土の表面が乾いたら、プランターの底から水が漏れ出る程度にしっかりと水をやりましょう。
パクチーは水を好む植物ですが、過水は、大きなることの妨げや病気の原因となるので、水の量には注意が必要です。
追肥のタイミング
パクチーは植え付けから約40日後には葉が収穫できるようになるので、追肥の必要はあまりありません。
しかし、収穫を長期間続ける場合や、種を採取する場合は、大きくなるのが遅いと感じたら月に1回程度の追肥を考えましょう。
プランター栽培では、化成肥料を約10gプランターの端に撒き、土と軽く混ぜ合わせます。
株が不安定な場合は、土を寄せたり増やしたりして安定させます。
花芽の除去
パクチーの葉の収穫時は、5月から6月にかけて花芽を取り除くことで開花を防ぎます。
花が咲くと葉の品質が落ち、硬くなってしまうため、花芽を見つけたら早めに除去することが重要です。
パクチーの適切な収穫時期
パクチーは、植え付けから約40日経過するか、植物が15cmほどの高さになったら、葉を収穫できます。
収穫する際には、柔らかい外葉を根元からカットするか、全株を抜き取る方法があります。
外葉を収穫すると、内部の新しい芽が育ち、収穫期間を伸ばすことができます。
しかし、一度に多くの葉を取り過ぎると大きくなるのが遅くなるため、収穫量には注意が必要です。花が咲くと、葉は硬くなり味も落ちるので、開花する前に収穫することが好ましいです。
種を収穫したい場合は、花を咲かせて種ができるまで放置します。
種が茶色く熟したら、植物を刈り取り、風通しの良い日陰で乾燥させてから、紙袋に入れて冷蔵庫で保管します。